年始から、腰を痛めて動けなくなっているワタクシですが、2~5月は移転でめちゃくちゃ忙しくなるはずなので、1月の間は早く治すべく、あえて静養に徹して仕事のことは極力考えないようにしてすごしていこう、と、今は思っております。
生来の貧乏性なので、これができそうでできないんですけど。いやはや難しい。
仕事はじめの月曜日も、普通に一日店で過ごしてしまったら、あっという間に翌日ピリっと逆戻り。
体調管理をきっちりする、という考えと、自分を甘やかしちゃいけない、っていう休みに対する罪悪感とのせめぎあいですでにストレス(笑)   もういい歳なのに、カンどころがまだわかりません。
普通の人に比べると全然ムリしてるわけではないと思うんですが、体あちこちボロボロですよと言われるからには、きっと僕の場合、人よりも生命力が乏しいんだということを認めざるを得ません、なのかなぁ。
そんなわけで、どうせ同じ姿勢が15分ともたなくて、かつ、寝ていても寝返りうつのに痛くて起きるので、睡眠も浅くてとにかく細切れに寝て起きてイテテ、寝て起きてイテテ・・・・・・ばっかりなので、家でやれる仕事といっても現状ではそれほどできないこともわかりまして、そうなると、家でやることといえば、読書?(苦笑)
というわけで、この一週間はかなりたくさんの本を読みました。
買うだけ買って、本棚にしまいこんでいた本を、目に付くもの読みやすそうなものから。
難しい本、カタい本だと、どうしても今は集中できないので、こういう本がまず最初に目にとまります。
「自転車をめぐる冒険」「自転車をめぐる誘惑」

腰痛いと自転車に乗れないので、余計自転車の本が読みたくなってしまうというのも、ありますかね。
気楽にサっと読めるのですが、とはいってもそこはさすが、疋田智さん、軽く読める内容の中にも深く考えさせられる一言や、都市交通のありかたへの提案などなど、エンターテイメントなだけの本では終わらせません。
ドロンジョーヌ恩田さんによる、絵とツッコミ(脚注ショートコラム的な)も、エンターテイメント性を増幅させる役目をもっているようでいて、それは8割。あとの2割で、疋田さんの筆では切り込みきれない本質に切り込んでいきます。この2割の切れ味の鋭さに、のこりの8割のくだらなさが、また余計に面白くなる。
このコンビ、すごい。
ホントにすごい人は、難しいことをかんたんに伝える、といいますが、一人ひとりの著書よりも、このスタイルの共著のほうがより一層引き立っているように思います。
自転車好きだけでなく、車好きバイク好きも、読めば必ず楽しめると思いますので、ぜひ読んでみて!
特に僕らみたいな、楽しい車が好きです、というスタンスでいろんな他の乗り物も見ている人たちは、共感できる部分が多いと思います。
たとえば、
「(東京にスポーツ自転車が増えたことをさして、)『車道だ、歩道だ、いや、自転車レーンの敷設だ、いや、マナーの確立が先だ』なんて、百の議論を繰り返すよりも、いちばん強いのはこうして事実を積み重ねていくことなのだ。・・・・(中略)・・・・ポリシーや、ゴタクよりも事実こそが優先する。自転車に限らず、すべてにおいて、このことは真理なのだろう」
なんてくだりだったり、
「(自転車に関する”最初に結論ありき”の誘導的な記事に対して、)記事内容は『迷惑自転車』『暴走自転車』に特化され、その基本的な理由についてはまったく言及されなかった」
と書く疋田さんへの、恩田さんの突っ込みが、
「問題点だけを指摘し、挙げ連ねて、本質的な理由を探らずにさわいでいては、問題は永遠に解決しないんですけどね。」
また、車に乗ってるときにだけ強気になる人っているよね、という話題では、
「クルマもひとつの衣装だと考えると同じです。クルマがもつ権威のイメージを、態度がなぞる。クルマという衣装を身に着けたときの振る舞いは、まさにクルマが権威付けされていることを表しています。」
なんて。
四半世紀も前、僕がロードレーサーに乗り始めたころは、まだ中学生だったこともあり、いろんな人に、
「自転車は歩道を走りなさい」と説教されたり、道行く車に追い越しざまに歩道走れバカ!とか怒鳴られたり、モノを投げつけられたりなんていうことが、結構ありました。
そんな時代から考えると、「自転車にも速く走るものがあって、そもそも法的には自転車は車道を走るものらしい」ということを、自転車乗り以外の人が知っているという、今の世の中はビックリです。劇的に進化しています。
これは、自転車のあり方を説く人たちが、粘り強く努力をしてきたからこその進化だと思います。
あ、そういえば僕は、大学生のとき、ゼミで放置自転車について勉強していたことがあったような・・・もう全然覚えてないですけど。。
どうも、交通のありかたについての議論を見ていると、「どの交通手段が覇権を握るのか」という視点から脱却できていないような気がします。
その自治体ごとに土地柄もインフラも違うし、エネルギー事情や公共予算もこれからどう変わってくるかわからないんだから、よりたくさんの交通手段を選択肢として持って、かつその全てをバランスよく組み合わせて、その町の交通のありかたを、みんなで作っていく、っていうスタイルにいけたら、いいと思います。
それが、疋田さんの言う「ポリシーやゴタクよりも、事実こそが優先する」っていうところでもあると思うんですけど。
そして、よくも悪くも権威付けがされていない「ゴルフ2」というクルマは、古今東西いろんな車種がありますが、乗り手がもっとも等身大で乗ることができるクルマのうちの一つだと思います。
エラそうじゃないし、お高くないし、でも決して誰かや何かに流されて乗るようなクルマじゃない。
わざわざこんなクルマに乗ってるからには、すべて自己責任。
ここら辺の感覚は、スポーツ自転車やオートバイに通じるものがありますね。
そこが、僕がずっとゴルフ2に飽きずに乗っている要因の一つなのかも、
大体どんな車種でも、「このクルマに乗ってると、こんな感じの人」という見られ方をしますが、ゴルフ2の場合はそういう先入観というか、勝手にセグメントされる感というか、それが全くないので、すごく心地いいのです。
自分らしいライフスタイルの中にある、自分らしい移動手段。あるいは自分らしい乗り物。
スピニングのお客さんたちは、いわゆるクルマ好きというより、「自分らしいクルマがゴルフ2だからこれに乗ってる」という人が多い気がするのは、僕の気のせいですかね??

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