最近入庫の一台です。
ゴルフ2の個人オーナーさんのブログめぐりをしている人なら知っている人も多いと思いますが、いつもキレイでコンディションが良いことで有名な一台です。
うちに整備で入ってきていても、他のお客さんから、
「このGTI、いいですね~」っていつもほめられている車でした。
もううちでメンテナンスさせてもらうようになってから4、5年になるのですが、前々からコンディション極上なのはよくわかっていたので、手放す旨の打診をもらったときも僕の中では、久々に100万円超えの極上GTIの入荷だな、と思っていました。
が、
いざ買い取りという段になってよく査定してみると、なんと修復車・・・!
9年前にオーナーさんが購入されたときも無事故車で買っていたそうですが、明らかにそれ以前の修理です。しかも、プロの目で見てもパッと見はわからないように、手間とお金を惜しみなく投入して修復車とわからないような修理のされ方をしています。久しぶりに見ました、こういう職人芸の事故車修理。これはこれで天晴れです。
ただ、いくらコンディションが良いといっても、修復歴車は一応扱わないことには決めているし、かといって、事故車だから部品取り、と言ってつぶしてしまうにはあまりにもコンディションが良いのでもったいなさすぎる。じゃあ安く出してしまうか、業販で他の店に流してしまうか?いや、それももったいない。他のところに出すくらいならば、うちのスタッフか、うちのお客さんの誰かに乗ってほしいし。。う~んどうしよう。また考えすぎる悪いクセが出てしまい、メビウスの輪のごとき思考のスパイラル状態になっております(苦笑)
とりあえず、Gooネットの在庫情報の中に、ひっそりと価格応談でUPしてみますので、どんな車か見てみてください。どういう売り方なら一番、この車自身のためになるのか、この車の次のオーナーさんのためになるのか、ご意見なんていただけたりすると、すごく嬉しいです。
今のところ僕が考えているのは、
・部品取りや廃車には絶対したくない
・極上のコンディションなのを、ちゃんと理解して大事にしてくれる人に乗って欲しい
・その上で、やはり修復歴ありなので、値段は格安で出したい
・ただ、今後乗っていくにあたってトラブル等に直面したとき、修復車を安く買ったから、というところに安易に理由をくっつけてしまうようになったりすると、オーナーさんにとっても車にとっても不幸だな、と思うのでそれが心配
というようなことです。
そう考えると、やっぱり、うちのお客さんの誰かの目にとまって惚れてもらえるまで、ひっそりとうちに置いておくようになっちゃうのかなぁ~・・・。
この車を見ながらいろいろ考えていてふと思ったのですが、そもそもうちの店の経営理念でもある、
「一台でも多くのゴルフ2を、未来に残していく」
ということや、
「いい車と、いいオーナーさんの縁結びの橋渡し的な役割をしたい」
という考え方からすると、「修復歴車は販売しません!」というビジネススタイル自体がナンセンスかもしれない、とも思えてしまいます。
元来、修復車を扱わない、という中古車販売店としての姿勢は、消費者としてのお客様に対してきちんとした店であることをアピールするための、業界的な常識ですよね。
では、うちの店は、いわゆる”中古車販売店としての常識”の概念の枠内にある商売のスタイルか、っていうと、全然そうではない気もします。
「常識を疑え」ということもいろいろなところで耳にしますが、この車を見ながら考えると、その常識をかたくなに守ることで、うちの経営理念を達成できなくなる可能性があるのであれば、むしろ守らなくても、きちんと安心してこの車を選んでもらえるような評価基準というか、価値判断のガイドラインを創っていくほうが、むしろ健全のかもしれませんね。
そうすると、やはりフレーム修正とかボディアライメントをできる工場を将来作って、うちの社内で「これなら大丈夫!」と太鼓判を押せるようなしくみを作りたいですね。レストア工場を作りたい、という夢が実現できれば、当然それもできるんですけどね(^^;;
いずれにしてもこの車、陽の目を見させてあげたいなぁ・・・。

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