一昨日の夜、当店のウェブ担当をお願いしている那須氏と、とある居酒屋で夕飯食ってたら、流しのギターのお兄さんがやってきました。
侍ッぽいいでたちにテキトーなトーク、昭和歌唱な感じで歌もテキトーに歌ってるっぽいんですが、なんだかすげーいい声で実は上手いし声量も迫力あるし、ギターもテキトーにやってるっぽいのにメチャうまだし、ギター一本で歌をうたっているようでいながら時々床で下駄を「カーン!!」てすごい良い音で鳴らしててそれがまたゆる~い感じなのになぜかすげーカッコイイ!一曲でひきこまれました(^^;;
その兄さん、鈴木左千夫さん、っていうそうなのですが、相方さんと「兎と侍」という名前で出してるCDがあって、その場で売ってもらっちゃいました。
CDで聴いてみると、相方さんのピアニカが時々Augustus Pabloみたいなヘタウマ具合で気持ちよく、でも歌詞の微妙なてきとー加減もMEN'S5を彷彿とさせるようなヘンタイっぷりで決してかっこよくはまとまらない、やっぱりスゴイ!
で、CDを聴いて再確認したのが、ライブで歌ってるときにアドリブで入れるスキャットがぶっ壊れてて聴いたこともないようなグルーブ感なんですがすっごい聴かせるうまさ!
流しでやるってことは、いきなり入っていったその空間を飲み込むような音をその場その場で発信しなければいけないわけで、「流し」を今どきわざわざ自称して活動する、っていうことはわざわざ厳しい環境での勝負を日常にする気概がこもってるんですね、やっぱりやっぱりスゴイ!
(脱線しますが、当店メカ小林はうちの店に来る前は、長いことフリーでメカニックをやっていたのですが、フリーのメカの仕事も同じような厳しさで、呼ばれていったその先にどんなクルマがどんな状態で待ち受けているか全然わからない状態で、その場で修理の段取りを組んでお客さんと話をしなくてはいけません。フリーでメカニックを続けて結果を出しつつ食っていけるのはほんの一握りです。小林も前の仕事をしていて一番つらかったのは一つ一つの仕事の精神的なプレッシャーだ、って言ってました。きっと「流しのミュージシャン」もそれと同じようなプレッシャーの中での仕事なんじゃないかと思います。)
僕も、最近は若干音楽を聴く姿勢も変わってきていて、チャートにランクインされるような商業的ポップスも、「ミュージシャンとして"仕事"ができる人」としてのアプローチとはいかなるものか、という視点で聴くと面白く聴けるようになってきて、昔よりも幅広く音楽を楽しめるようになってはいました。
でも、この人の音を聴いていると、やっぱり音楽は自己の投影で、表現者としてのアイデンティティを失なっていない音楽は掛け値なしにかっこよくて気持ちイイ、と再認識させられます。
僕の仕事の姿勢、人生の姿勢(というと大げさですが)もどうあるべきか、商業的ポップスと鈴木左千夫を聞き比べながら考えると、いろいろ考えさせられます。(というほど大したこと考えてるわけではないですが)
やっぱり、どんなにヘンタイって言われ続けても、好きな車で好きな仕事して一生食っていきたいなぁ~(^^;;
あ、このCD、店に置いておきますので興味のあるかたはぜひ聴いてみて下さい。
あとどなたか、鈴木左千夫さんの活動情報をお持ちのかたもいらしたら、情報プリーズ!

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