技術が進化したら、シンプルになったっていいじゃない!
2016.03.04新型のデュラエースが発表になりました。今度はフロントのギヤがシングルにもできる方向へ。時代の流れですなー。
自転車の世界は合理的だ。リヤのギヤの段数が増えたことによって必要なギヤ比をカバーできるようになったから、前の変速機がいらなくなる、というのが最近の流れらしい。
それに引きかえ自動車の世界は、どんどん新しい技術で部品点数や制御が増え続ける。
最近の大阪駅の事故をやけにマスコミで騒ぐなぁと思ったら、どうやら自動ブレーキも標準装着になる流れに向かうらしい。
あの痛ましい事故を引き合いに出すなら、プリウスのATシフトレバーが直感的な人間の操作と相いれないよね、とか、そもそもATじゃなくてクルマがみんなMTだったらこんなことにならないよね、っていう議論が多少はあってもいいと思う。
技術の進化は右肩上がりで一方通行でなければならない、っていう考え方は、僕はなんとなく好きになれない。技術の進化によってシンプルで高性能かつ安全な乗り物を提案することができれば、もっとクルマの世界だって面白くなるかもしれない。燃費だって、軽いほうが良くなるわけだし。
近未来のクルマは笑えないほど非合理的で非人間的な乗り物になりそうで、空恐ろしいです。安全と、万が一の事故のときの責任を、だれが担保してくれるんだという議論もあまり活発になされていないし。自動運転、自動ブレーキはクルマに新たな価値と可能性を付加すると思いますが、インフラや法整備も同時進行しないとまずい気がします。
今度、自転車に乗りながらこんな話を、下野康史先生に聞いてみたりしたいなー。
現在の技術で、思いっきりシンプルで高品質かつ安全なゴルフ2を新車で作ってみましょうとか、そんなことができたらとてもうれしいことなんですけど。