ムラサキ号の次の走り系マイカーを、ひょんなことから買う流れになりまして。

 

詳しい話をどこからどこまで書いたらいいんだか、というちょっと込み入った事情なのですが、ゴルフ4のターボを搭載して製作途中の1台が回ってきたんです。

何やらいろんな人やお店の手が入っていてイマイチまとまりがなかったり、過去この車にまつわる人間関係もちょっとごちゃごちゃしてそうで、何と表現したら良いやらなのですが、「運気が下がって元気がなくなった状態のクルマ」とでもいいましょうか。何だかクルマ自身もとっても元気がないオーラ。魂が抜けちゃってるみたいでした。

 

 

いずれにしても、転売するわけにはいかないし、僕個人で買うしかないかな、というところでスタートしたものの、メカこいぴーは店としてこの車を仕上げるのはいかがなものか、と言って触りたがらないし、僕も自分で続きを仕上げていく時間もない。他のメカたちも、この手のクルマは、手直ししてまとめるほうが、イチから作るより手間がかかるからなー、と及び腰。

 

最初は僕も、他に行き場がないクルマだし、何かの縁だからな、と思いつつも、ムラサキの後釜になるクルマを買おうという気持ちの切り替えもまだできてなくて・・・・・・そうなると、店の誰もがこの車の存在を持て余す、という状況になってしまうし、かといってももう、この車を僕に紹介してくれた某氏も、田中さんとこにしかもう行き先はないと思ってるから、と言ってくれていたので、ここは腹をくくるしかないな、と考えました。

 

ムラサキについては、レース中の接触でボディ全体が歪んでしまったので、レースカーとしての再生は不可能。スクラップにさえしなければ、何十年か後に、またゆるく走らせてあげられるだけの修正をして復活させることもできるし、ひとまずはお疲れさまです、という結論にしよう。

今回のGTIについては、走り系のマイカーという意味ではムラサキの後任になるけど、そこにあまり意味は求めず、たまたま1台手元にやってきた、くらいでジェルフワゴンとゴルフ5GTIと乗り分けて楽しむクルマだという形で、自分の中で迎えてあげよう。

 

で、店のみんなの手を借りるにあたって、店のクルマ的な意味合いが少しでもあるとみんな個人的な感情も入るので、このGTIは「僕が一般のお客さんとして修理とサーキット仕上げに入庫してきた、という扱いでやってください。お客さんとしての提案と作業伝票と請求を出してもらって、そのかわり僕は一切作業にタッチしません。」ということで、割り切ってやってもらうことにしてもらいました。

 

 

 

そこから約2ヶ月弱、いろいろ紆余曲折がありまして、7/10のゴルフカップでは、無事初サーキット走行ができました。

 

 

今までにない、一味違った感激!!シェイクダウンでターボ付きとはいえ、T3クラスで優勝できたし、完成度が高いS2のゴルフ2たちよりも良いラップタイムで走ることができました。

 

正直なところ最初は、他に行き場もないしかわいそうだけど、貧乏くじを引いちゃったかな、くらいに感じていましたが、これでぐっと、自分のクルマだ、っていう実感がわいてきました。

お客さんがうちの店でクルマを仕上げていって得られる充実感って、こんな感じなのかなぁと、あらためて自分の肌で実感した気がしてとても嬉しいです。

 

早いとこセミリタイヤでもして、うちの店にお客さんとして遊びに来れるようになりたいな、と思ったのでした。

 

 

車のほうは暫定「黒たーぼ」と呼ぶことにしましたが、そのうちもうちょっと愛着のわく名前でも考えようかと思います。

走っているとまだまだ黒たーぼは、オーラがないというかクルマには元気もやる気もイマイチ感じられないのですが、富士のサーキットを全開で走っているときは少しだけ活き活きとテンションがあがっているような気がしたので、きっと良い相棒になってくれそうです。

機関的にも、冷却が全然追いついてなかったり、ボディ剛性が全然足りなかったり、ジェルフから移植したビルシュタインの吊るしの車高調だと足もだいぶ不安なので、そちらもやることはまだてんこ盛りです。

 

次は、9/10のETCCに出てみようかと思っています。

 

また楽しくなりそうです!

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