納車ブログ
ゴルフⅡ仲間ニューカマー
先日納車の吉田様です!
サニトラ乗りである吉田さんとゴルフ2との出会いは、地元福島県いわきの喫茶店だったそうだ。
ある日、吉田さんは海の近くの高台にある喫茶店で、眼下に広がる太平洋を眺めながらコーヒーを飲んでいた。
コーヒーを飲みながら、ふと手に取った雑誌にゴルフ2の記事があった。
その時は、ただ何となくカッコいいなと思う程度だった。
その頃吉田さんは、いすゞのベレットが欲しくて探していた。
最終型でも1973年製造のクルマだから、ゴルフ2以上に残っている個体は少ない。
やっとのことで神奈川のとある中古車屋にベレットがあるというのを聞きつけ、近くはないが出かけてみることにした。
ところが、その店に行ってみると、ベレットは既に売れてしまったという。
縁がないのかな、と思ってがっかりした吉田さんは、いつの日か海辺の喫茶店で見た雑誌の記事を思い出した。
そう、ゴルフ2だ。
丸みを帯びたボディのいすゞベレットとは違ったテイストのクルマだが、ベレット以上に実用性は高い。
そう遠くない場所にあったスピニングガレージに電話をすると、とりあえずクルマを見ることは出来るという。
とにかく、そのようにして吉田さんとGTIの出会いは訪れた。
吉田さんは、スピニングガレージで1台目に見た2ドアのGTIに衝撃を受けた。
ゴルフ2はハッチバックだが、2ドアのモデルはクーペに近い独特のフォルムを持つ。
車体のサイズは4ドアモデルと変わらず、乗降性は少々劣るものの車内の居住性も全く同じ。
異なるのはドアの数と大きさだけだが、不思議なことに4ドアよりもスタイリッシュな印象を受ける。
吉田さんには1968年式のコブラを駆る友人がいる。クルマ遊びに関しては先輩のような存在だ。
その友人が言っていた言葉がふと浮かんだ。
「車を買うんだったら、縁の1つや2つちゃんとあった方がいい。」
海辺の喫茶店で見た雑誌の記事、ベレットには巡り会えなかったこと、最初に見たゴルフ2で受けた衝撃。
すべてを縁と感じることができた。
一応2週間考えた吉田さんだが、迷うことはなかった。
吉田さんが一目惚れしたのは、黒の2ドアGTIである。
1991年式なので、本来はビッグバンパーが装着されているはずだが、この車はスモールバンパー化されている。
2ドア車の持つプレーンなスタイルには、シンプルなスモールバンパーがより似合う。
何を隠そう、このクルマは以前オグラさんが作った「ニナルハズ号」そのものなのだ。
当時の記事は、こちらを参照頂きたい。
ニナルハズ物語は第6回までの不自然な形で終わっている。
最終回である第7回は、オグラさんが、完成したニナルハズ号で奥能登の二三味珈琲へ赴き、大団円を迎えるはずだった。
しかし、原稿を書き上げる前にオグラさんは旅立ってしまった。
ニナルハズ号がオグラさんと最後に走った旅路がどのようなものだったのか、もはや我々には知る術がない。
新しい物語は、吉田さんがあの海辺の高台にある喫茶店でゴルフ2に出会う。
そこからはじまる物語になるはずだ。
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